尾形光琳筆「風神雷神図」・酒井抱一筆「夏秋草図」の両面屏風(復元複製)展示

コロタイプ印刷で復元複製された『風神雷神図』(尾形光琳)と『夏秋草図』(酒井抱一)の両面屏風が東京でお披露目。

『風神雷神図』と『夏秋草図』はもともとは一枚の屏風の表裏でした。いま東京国立博物館にある屏風は二つの屏風に仕立て直されています。里帰りプロジェクトは、この二つの屏風をコロタイプ印刷で複製し、元の姿である一枚屏風に仕立て、京都に里帰りさせようというもの。

コロタイプ印刷は玻璃版とも呼ばれるフランスで開発された写真製版技法です。実物大で撮った写真をそのままゼラチンを塗布したガラス板に定着させます。そしてその版のレタッチを職人が行い、さらに職人が擦りあげます。写真といってもオフセットとは異なり、網点がなく、切れ目のないグラデーションが再現できます。フランスのコロタイプ印刷はモノクロですが、便利堂は元の原画を色分解して撮影し、それぞれの版を重ねることによりカラーのコロタイプを実現しています。浮世絵が何枚もの版を重ねて完成されていくのと同じ方法です。

写真は近代の技術ですが、それが伝統的工芸の感覚のなかでいかされる。そこにご注目あれ。

 

【展示期間】平成28年2月23日(火)〜3月10日(木)※会期中無休
【時間】9:00〜17:00
【場所】東京美術倶楽部
【入場料】無料

※ご入場は招待制とさせていただきます。ご希望の方は東京神田神保町店で招待券をお受け取りの上お越しください。※ショップスタッフに直接お申し付けください。

 

《関連リンク》

◎《尾形光琳筆「風神雷神図屏風」復元複製里帰りプロジェクト》東京美術倶楽部での展示のお知らせ
http://benrido.co.jp/blog/?p=2420

◎《尾形光琳筆「風神雷神図屏風」復元複製里帰りプロジェクト》
http://benrido.wix.com/rimpa-collotype

◎便利堂
http://www.benrido.co.jp